西野そらの日々のこと 

「書く」ことを暮らしのなかの一つに。日々の些事をどう受け止め、考えたのか。忘れないように。

移ろう家族

 クリスマスツリーを片付けながら、わたしは思っている。

「あら、わたしったら慌ててないわ」

 いつもならこの時期はまちなかの喧騒に急き立てられぬよう、みずからに慌てないことを言い聞かせている。それが今年のわたしはちっとも慌てていないのだ。

  

 振り返れば今年は、家族が大きく変化をした年であった。

 次女は念願の高校に通いはじめた4月からつい数日まえまで、ほとんど休みなく部活だ、委員会の仕事だといって登校してゆき、たいてい午後7時過ぎまで帰らなかった。     

 長女は夏前までは就職活動で日々出かけていった。7月中旬、長女の希う仕事に進めることと相成り、8月から仕事にそなえ英会話スクールに通いはじめた。大学のゼミ、アルバイト、旅行とこちらも家にいる時間は多くない。

 夫は夫で役職についてからは、ますます帰宅時間が遅くなっている。

 そんなわけで、今年は年明けの高校受験から夏前までの就職が決まる時期までは、いくら子どもたちの行く道のこととはいえ、わたしもそれなりに緊張し、内心そわそわしていた。ただ、そわそわしながらも、いつもと変わらぬよう日々のことをしながら彼女らを送り出すことに、心を向けてきたのだった。

 

 家族の行き先がみえてきた秋ごろから、わたしはなんとはなしにそのことを感じていた。ひとりの時間が長くなること。

  時間の移ろいとともに、家族がそれぞれの場で過ごす時間が増え、わたしはひとりでいる時間が長くなり、静けさに慣れてゆくのだった。

 これまで家族の時間に併せ併せやってきた家のことが、如何様にもできるようになった。いつもの掃除や片付けのあと、もうひとつ、ふたつ、整理したり拭いたりするのだって存分にできた。

 

 慌てずに年の瀬を迎えていることに気づき、「ほおー」と思うわたしがいる。

 でも一方で小さな子どもと暮らしていた時代、あれほどひとりの時間を渇望していたにもかかわらず、思いがけずその時間が早く訪れたそのことに、慌てているわたしもいるのだ。

  

 さて。

 ことしはコメント欄での出会いがあり、それはわたしにとって、思いのほか嬉しいことでありました。週に1度の少ない更新ではありますが、この場にきてくださった皆さま、ありがとうございました。

 よきお年をお迎えくださいますように。

 

 

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宅配で届いた太い大根。

千枚漬けをつくろうと思い立ちました。

それなのに、太すぎてスライサーを使えず半分に。

写真では半円も折れているので

大根の大きさが伝わらず、残念。

西野  そら