西野そらの日々のこと 

「書く」ことを暮らしのなかの一つに。日々の些事をどう受け止め、考えたのか。忘れないように。

同じようで、同じじゃない。

 エアコンのクリーニングを掃除業者に依頼した。1999年製の古参のエアコン。3年ぶりにプロの手により黒カビを落としてもらう。

 当日。約束の時間より20分早い午後1時10分にチャイムが鳴った。インターフォンのモニターに映るは女性。あっ、女のひと。前回は男性が担当だったので、今回もなんとはなしに男性だろうと思い込んでいた。思いがけない女性の姿にいささか不意をつかれた感じだった。

 玄関の扉を開ける。「あらっ!」玄関の向こう側とこちら側で同時に愕く。

 目の前のそのひとは昨年11月に換気扇の掃除を担当してくれた女性だったのだ。

 目のクリッとした化粧っ気のない小柄なそのひとは、手際よくネジを外し、大きな換気扇を分解しては磨き、3時間近くかけて内部も外側もすっかりキレイに仕上げた。

「月に1回は掃除するけど、素人はファンまでは掃除できないですよね?」

 業者に入ってもらう折々でわたしはこう訊いてきた。会社の儲けなど顧みず、素人のわたしにもできる方法をこっそり伝授してくれる奇特なプロがいるやもしれない、という淡い期待を抱いているのだ。

 されどこれまでの答えは皆同じであった。「わたしたちプロでも研修を重ねますからね」

 素人には無理と明言しないまでも、取り扱いの難しさを教えてはくれる。最近の家電製品はタイマー機能や掃除機能、見張り機能などがつくことで内部が複雑になっているのだとか。

 しかし、そのひとはフィルターをするだけで汚れ方が違うこと、掃除業者推奨のフィルターは高額だけれど、100円ショップのフィルターで十分だということも教えてくれた。

「今回はエアコンですね」

 幾つかの説明をしてから、黙々と作業に取り掛かかった。

 仕事をしているひとを前に、ゆっくりお茶を飲んでいるのも憚れる。洗濯機をまわしてから、わたしも月1の換気扇掃除をはじめることにした。

 外せるところをすべて外し、流しにビニールを張り部品を重曹水につけ置く。その間に換気扇の外部、コンロ周りを磨く。朝干したシーツ3枚を取り込みしまい、洗濯物を干す。

つけ置いた部品を洗い拭き、元通りに取り付ける。

 ちょうど同じタイミングでエアコンクリーニングも終わった。

「クーラーの使い終わる秋頃、25度に設定した暖房を2時間程度かけておくと、カビの繁殖を抑えられます」

 うちの古参は何も機能が付いておらず、掃除もしやすいのだそう。使いおわりのちょっとした手間でクリーニングする期間を開けられる。またもや、いいことを教わった。

 料金を支払う。

 わたしも同じだけ家のしごとをしたけれど……ね。

 ふと、だれかに言いたくなった。 

 

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週末の西の空。

飛行機雲って必ず声に出してしまいます

「あっ、飛行機雲だ」って。

西野  そら