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西野そらの日々のこと 

「書く」ことを暮らしのなかの一つに。日々の些事をどう受け止め、考えたのか。忘れないように。

予防接種

 「どうする?今年は受けた方がいいんじゃない?」

 受験生の次女にインフルエンザの予防接種をすすめたのは昨年の10月にはいって間もなくのことだった。

「受けないでしょ。予防接種するたびにインフルになってるんだから。今年こそ受けちゃまずいでしょ」

 と、思いがけず語気が強い。小学3年、4年と2年続けて予防接種を受けたにもかかわらず、インフルエンザに罹患し、そうとう苦しんだ経緯がある。もっといえば、予防接種を受けなくなった小学5年生以降、いち度もインフルエンザに罹っていないことをジンクスと考えているようでもある。

 ジンクスを信じるのなら仕方あるまい。無理強いをしたところで受験日付近に罹患したら……。想像さえしたくない。内心は予防接種を受けるに越したことはないと思いつつも、次女の勢いに押されこの問題を棚上げしたのだった。

 

 ところが、12月。次女の同級生のお母さんたちから予防接種を受けたと、度々耳にするようになった。受けておきさえすれば罹ったとしても症状は軽い。得策であると誰もかれもが口にする。

 棚上げされたままの問題がにわかに切羽詰まった問題にかわった。2月の受験期に間に合わせるには、12月に2回接種したほうがよいのだとわかったからだ。

 ジンクスを信じて疑わない次女。

 一方のわたしは、予防接種をせずに罹患して受験さえできない、という最悪の事態を払拭できない。

 それにしても「絶対インフルに罹らない」なんて、あまりにも根拠のない自信じゃなかろうか。策を講じましょうよ。

 受ける受けないの押し問答のすえ、最後は次女が折れた。

 親として、大人として意見はするとしても、判断し行動するのは子どもたち。行動したことから起こる結果もすべて判断した本人に還ってくるのだから、たいていのことは本人の意向に任せようという心積もりでいる。が、この度のことはめずらしくわたしの判断を押し通し、12月中に2回、慌ただしく接種したのであった。

 

 あれから2ヶ月、はじまりから勘定すれば4ヶ月。

 東京はインフルエンザが猛威をふるっている。暖冬のあおりでピークは例年より後ろ倒しの2月後半あたりだとか。ちょうど都立高校受験の時期と重なるのか。

 講じた策は悪足搔き(わるあがき)に転じないともかぎらず……。

 あぁ、次女のあの根拠なき自信は、思いのほか彼女をささえているのかもしれない。

 

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左は夫とわたし用マスク。

右は娘たち用マスク。

予防効果の程はさておき、

出かけるときはマスクをします。 

西野  そら