西野そらの日々の事ごと

「書く」ことを暮らしのなかの一つに。日々の些事をどう受け止め、考えたのか。忘れないように。

80代の強み

 この夏、両親の家に行ったきのことだ。 

「新宿のルミネに行くには、南口でいいのかしらね?」

 と80歳を過ぎた母。

「新宿に行くの?食事会?誰と?」

ヨン様仲間(母は韓国俳優のぺ・ヨンジュの大ファン)」。

 ファンクラブで知り合ったお仲間だ。とはいっても年に一度会うか会わぬかの付き合い。最年長は母、70代、60代、最年少は50代前半。年代が異なる7人が集まるのだそう。

「ほとんど知らないような人たちで、年齢差もあるのに話すこと、ある?」

「一番年上だから、気を遣って誘ってくれているンじゃないかしらね。誘われたら断らないのよ、お母さん」

 ふぅーん、誘われたら断らない、ね。

 

 ここ数年、高齢の両親とは立場が逆転したような心持ちでいた。そういう年齢になったのだと。両親も「老いては子に従え」というふうである。週に1度は電話で話し、月に1、2度、顔を出しては、火の元に気をつけてね。歩いたほうがいいらしいわよ。

こんな具合に、教え諭すような言い方をわたしはしていたかもしれない。両親はしっかり暮らしているというのにね。

 それが、このたびの母の「誘われたら断らない」にハッとし、母の柔軟さを得心した。

 母には教えようなどどいう気持ちはなかったにちがいない。が、「あんたはどうよ」と自らに訊かずにはいられなかった。

 人が関われば気持ちやことばの齟齬はしょうじる。そのことで傷つき、だれかを傷つける。意図せず傷つけていることも少なくはない。距離が遠くても近くても思い悩む。 それだから徒らに思い悩むことを避けるべくいつのまにか、いや、あえてわたしは交友範囲を狭めていったのだった。一人の気楽さをいいことに。

 誘われたら断らない。躊躇わず、身を置くとも言えるかもしれないなぁ。

  

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秋の長雨。

と言うには時期的に早いのでしょうか。

今週末には次女の修学旅行が控えています。

台風の行方ははいかに。

西野  そら