西野そらの日々の事ごと

「書く」ことを暮らしのなかの一つに。日々の些事をどう受け止め、考えたのか。忘れないように。

5連包

 食べきりサイズの5連包の袋菓子。

 これを初めて見かけたのは近所のスーパーマーケット。幼児用のグミやボウロの5連包だった。小さな子どものために持ち歩くには、この一袋がかさ張らないサイズでちょうどよい。まさに痒いところに手のとどく、スキマ的発想に感心した。とはいえ、小包装であるための割高感が拭えず、実際に手に取ったのは数えるほどなのだけれど。

 皆さんは、5連包の袋菓子をすぐ、「ああ、あれね」と認識できるだろうか。ご存知なければ、一度スーパーマーケットの菓子売り場をのぞいてみてください。最近では4連包のものが多く、おそらく売り場の棚に引っ掛けて売られていると思います。

 

 夫は5連包を知らなかった。

 ある日夫と連れ立って、スーパーマーケットへ出かけた。

 買い物をすませた、レジの前である。

「コレは……?」

 不思議そうな顔をして女性のレジ係が小さな袋菓子を手にしている。

 見覚えがないから夫がいれたのだろう。

「あのぅ……、これは商品ではないようです」

 訳がわからず、疑問符が頭に漂ったそのとき、夫が現れた。5連の袋菓子のひとつをちぎってカゴに入れたという。5袋で1商品であるから、レジが反応しなかったのだ。そのことを夫に説明すると、あろうことか「そんなに沢山はいらない」と言う。あらま、このひと、返品しようというのね。

 思いがけないことに合ってうろたえるのが、驚くという反応の正体だろう。

 わたしは5連包で1商品と知っているから、ひと袋ちぎった夫の行動に驚き、夫は夫で、5袋で1商品とは思いもよらず、その事実に驚いたのだ。

 常識と思い込んでいることでも、それは自分だけの常識であることが、少なくないのかもしれない。自分と他者との知識や見識の違いだけが驚きなのではなく、他者の知識や判断の仕方の意外性に心動かされることもまた、驚きなのだろうと思えた。

 最後に。夫の手により4連と1袋に引き離された例の菓子は、もちろん買い求めました。

 

 

f:id:sosososora:20150413203057j:plain 

前回の記事に登場した火打ち石。

家族それぞれの、大切な日、緊張する朝……、

おまじないの力をかりたい日には、  

「カッチ、カッチ」とやります。

sora